「離婚して良かった」と一番強く思った日

体験談

離婚してまもなく3年。「離婚して良かったなぁ」と思わない日はありません。

その中でも、一番強くそう思った日のことは、私は一生忘れないと思います。

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離婚して1年と少し過ぎた頃、私は現夫と付き合い始めていました。

「彼氏が出来たとしても、再婚はありえないし、子ども達には言わない」

と心に決めていました。

しかし、1ヶ月ほどやりとりをした後、いざ付き合ってみたら、その気持ちはひっくり返りました。

バツイチ同士、モラハラ被害の経験者同士、子を持つ親同士(当時夫は実子に会えていませんでしたが)予想以上の意気投合をしてしまったのです。

(※冷静に考えてみれば、恋の病で盲目になっていたのだろうとも思いますw)

私は「あなたが実子に会えるよう全力で応援する!」

夫は「実子と同じようには出来ないけど、君の子たちの子育てに関わりたい!早く会いたい!」

と、舞い上がってしまいました。(※ステップファミリーの大変さを甘くみていましたねw)

娘(当時5歳)と息子(当時2歳)は、一眼見て現夫のことを気に入りました。

「○○くーーーん!」と取り合い、くっついて離れませんでした。

それから1ヶ月ほど経ち、娘は「○○くん、ママと結婚して!パパになって!」とストレートにねだるようになりました。

それだけでも驚きましたが、もっと驚くことがありました。

ある晩、息子が眠って、娘とヒソヒソ話をしている時に、娘が突然こう言いました。

「ママは、パパにも優しくして欲しかったんでしょう?○○くんみたいに」

離婚した当初、娘はまだ3歳でした。私が一番ひどいモラハラを受けていたのは、娘が2〜3歳の頃。

この子は、ずっと私の顔を見ていたんだ、私が今、心底ほっとしていることを感じ取っているんだ)そう思ったら、涙が止まりませんでした。

「そうだよ。パパにも、○○くんみたいに、優しくして欲しかった。ママのことも、あなた達のことももっと大事にして欲しかった。何回もお願いしたんだよ。だけど、してくれなかった。だから、もう一緒に暮せないねって話して、パパとママは離れたんだよ」と伝えました。

「パパ、ママにずっと怒ってたよね。だから、ママと私たちは追い出されたんでしょう?」

離婚当初は「パパがいない」「お家に帰りたい」と泣いていた娘が、本当はこんな風に感じ取っていたんだと、胸が苦しくなりました。

「パパは、ママとあなた達に悪いことをした。だけど、悪い人ではないんだよ。ママはパパのことが大好きだった。あなた達が生まれた時は一緒に喜んだ。それは本当だよ。だけど、パパは変わってしまった。もう一緒に暮らせない。そう思って、ママがあなた達を連れて出て行ったんだよ。」

「じゃぁ、これからは○○くんと一緒に暮らそうね」娘は私を説得しているようでした。

娘のこの言葉に、私はとても考えさせられました。救われもしました。

(その時は思いませんでしたが、今思えば娘なりに実父との離別の意思だったのかもしれません。今も面会交流していますが、娘はあまり乗り気ではないのが実状。)

子ども達に辛い思いをさせてしまった過去は変えられない。

だけど、私は「NO」を突きつける背中を子ども達に見せた。

モラハラ夫に追い詰められて、目を釣り上げてキレたり、狂ったように泣いたりしていた。もうそんな自分でいるのも、そんな母の姿を子に見せることもしないと決めた。

誠実で、隠し事が全くできないほど正直で、自分の世界を持っていて、癒しをくれるこの人(現夫)と一緒にいる私を見せていく。ヘラヘラだらだら、のんびりニコニコした私でいる。

それは「あれは愛ではなかった、これが愛だ」と示すこと。

そう思えば、何も迷う必要はないな、と思いました。あの時に離婚した私への感謝の気持ちでいっぱいにもなりました。離婚の決断は、子どもと自分への何よりのギフトだと。

それから数週間して、現夫からプロポーズされ、結婚することに決めたのでした。

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この頃からまもなく2年が経とうとしています。

娘は、あの頃よりもはるかに伸び伸びと、活発に、わがままに(!)育っています。

きっと娘の言い分はあるでしょうけど、私の顔色を伺うことは格段に少なくなっているはず。

プリプリわがままを言う娘をみると「あのまま離婚していなかったら、必死で顔色を窺う子だったろうから、こんなわがままも言えなかったんだろうな」と思う余裕すらあります。(もちろん、ただただムカつく時もありますけどw)

もう一つ、あの頃の娘がくれた言葉を、私は今も大切にしています。

ある日、私が朝のバタバタタイムに子ども達に怒って、ムシャクシャしていながら子ども達を車に乗せて保育園に向かおうとしていた時、夫が駆け寄ってきました。

「いってらっしゃい」夫はただただニコニコしながら手を出して、私にハイタッチしました。

すると、娘が「わーーーー!」と感嘆の声を漏らしました。

「○○くんの手は、魔法の手だね。触っただけで、ママがいつものママに戻った!!」

私の顔が緩んだんでしょうね。「ちゃんと見ているよ」「僕がいるよ」そう示してもらえることで救われました。その姿を見逃さずに気がついてくれた娘にも、頭が下がりますね。

この日のことも、私はずっと忘れないでしょう。

魔法の力が消えないよう、これからも素直にコミュニケーションをとって、パートナーシップを築いていきたいです。

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